Voice.02
「この人と働きたい」が、自分を変えた。
残業嫌いだった私が、係長になるまで。
INDEX
新卒で入った前職に8年勤めたのち、転職して当社へ。いまは掛川工場で製造部プレス係の係長を務めるT.Nさんは、社名変更やMES(生産実行システム)導入など、全社横断のプロジェクトでも中心的な役割を担っています。「残業が大嫌いだった」という入社当初から、組織で成果を出す係長になるまで――その歩みと、いまの職場のリアルを聞きました。
40代の先輩を見て抱いた不安。新しい工場での再スタート
新卒から8年間、前職で働いていました。転機になったのは、会社で希望退職の募集があったこと。同じ職場の仲間が次々と辞めていくのを見て、「この会社でこのまま続けたら、自分はどうなるんだろう」と将来を想像したんです。正直、あまりいいイメージは湧きませんでした。
いちばん引っかかっていたのは、40代の先輩たちの姿でした。すごく仕事ができる人なのに、年を重ねると会社からの扱いがだんだん雑になっていく。「自分が40歳になったとき、ああはなりたくないな」と思いましたし、逆に自分が上の立場になって、誰かにそういう態度を取らなければいけないとしたら――それも辛い。ちょうど希望退職のタイミングと重なって、その波に乗る形で退職を決めました。
転職活動できっかけをくれたのは、前職の部長です。退職するときに「つながりのある会社だから、よければ行ってみて」と紹介してくれたんです。同じような業務内容で、しかも当時はまだ創業から半年ほどの、新しくてきれいな工場。新しい場所で再スタートを切るには持ってこいだと思いました。設備や製品が分かる経験者が求められていたので、「ここなら自分の力を発揮できる」と感じたのも大きかったですね。
「よし、やってくか」。あの先輩の背中が、私を変えた
入社して半年くらいは、馴染むのに少し時間がかかりました。とはいえ、経験者として入ったので、「これ分からないから教えて」と周りから頼りにされることも多くて。そこからコミュニケーションが広がっていった感覚があります。一方で、戸惑いもありました。ここの設備は借りて使っているものが多く、前職のように大がかりな改造はできない。「本当はこうしたいのに」というもどかしさは、当時少なからずありました。
でも、いちばん変わったのは、仕事への向き合い方です。正直に言うと、入社当初の私は残業が大嫌いで(笑)。「今日も残業か……」とよく思っていました。そんなある日、よく一緒に仕事をしていた先輩に、終業間際で設備が壊れて「どうしますか、明日にします? それとも今やってきます?」と相談したんです。すると、笑顔で「よし、じゃあやってくか」と。その姿がすごく魅力的で。「この人に認められたい、ついていきたい」――そう思えたことで、仕事への考え方が大きく変わりました。
「よし、じゃあやってくか」。あの笑顔を見て、この人についていこうと決めました。
一人で抱えるより、組織で成果を出す
いまは掛川工場の製造部プレス係で、係長を務めています。プレス機に金型をセットして加工する「スタンピング」が中心の部署です。私の一日は生産の進捗管理から始まり、次々に出てくるトラブルの対応に追われます。その合間に、改善業務や社内プロジェクトを進めていく、という毎日です。
社内プロジェクトは、直近では社名変更のプロジェクト、生産現場を支えるMES(製造実行システム)の導入には1年半ほど関わっています。次世代リーダー育成の教育プログラムにも参加させてもらっています。教育はとても手厚くて、役員の前でプレゼンをさせてもらったり、改善の手法を学んで実際に現場で試したり、と鍛えられます。
そのおかげで、自分でも成長を感じています。実はもともと、すごく緊張しいで、人前で話すのが大の苦手だったんです。それが、人前で話す機会を重ねるうちに、「緊張を表に出さない」くらいには慣れてきた。もうひとつ大きいのは、仕事への意識の変化です。係長になる前は「自分が何とかしなきゃ、自分にしかできない」という思いが強かった。でも今は、自分一人でできることには限りがある。部下に任せて、組織として成果を出せるようにならなければ――そう考えられるようになったことが、いちばんの成長かもしれません。
理不尽に怒られない。理由を添えて向き合ってくれる職場
職場の雰囲気は、とてもフラットです。年上の部下もいますが、「年下だから」と隔てられることもなく、きちんと話せばちゃんと応えてくれる。みんな、すごく真面目に取り組んでいます。プライベートで関わるメンバーもいて、休日に麻雀をしたり、たまに飲みに行ったりもしますよ。
前職と比べていちばん感じるのは、「人に恵まれている」ということ。もちろん間違えれば注意はされますが、理不尽に怒られることはない。しかも、ちゃんと理由を添えて伝えてくれる。子育てと同じで、「なぜダメなのか」を説明しないと人は納得できませんよね。それが自然に根づいている会社だと思います。正直に言えば、その裏返しで「少し緩いな」と感じる部分もあって、スキルのある人に仕事が集中しがち、という課題もあります。ただ、前職のような「スキルがないと立場がない」という空気は、まったくありません。
プライベートでは、8歳・小学2年生の息子との時間を大切にしています。この季節になると、家に帰ると玄関で「夜の散歩に行きたい」と待っているんですよ(笑)。田んぼをライトで照らして、おたまじゃくしの成長を見守るのが日課で。だんだん足が生えてくるのを、週に3日くらい一緒に楽しんでいます。休日は息子と公園や外出。静岡・川根の山奥にあるやまめの釣り堀もおすすめで、自分で釣った魚をさばいて塩焼きにして食べられるんです。息子も大喜びでした。
頑張りが、ちゃんと評価される。挑戦できる会社へ
これまでで一番大変だったのは、2026年の1月末に起きた設備トラブルです。製品の寸法がどうしても出なかったんです。それでも乗り越えられたのは、間違いなく周りの仲間のおかげです。ポジティブな課長が栄養ドリンクを差し入れてくれたり、設計や加工のメンバーにも「一緒にやってくれない?」と声をかけて、みんなが一つになって製品を仕上げた。チームで困難を越える手応えを、強く実感した出来事でした。
この会社に合うのは、物事を考えることが好きな人や、思ったことをすぐ行動に移せる人だと思います。ものづくりや、仕組みを考えることが好きな人にも向いています。とはいえ、受け入れる箱は大きくて、黙々と取り組む人にも、コミュニケーションが得意な人にも、それぞれに合った仕事がある。大前提として、毎日真面目に出勤してくれる人なら、きっと活躍できる場所です。
そして、これから検討する方にいちばん伝えたいのは――「頑張れば、ちゃんと評価される会社だよ」ということ。近年、人事評価制度が年功序列から大きく変わりました。個人ごとにきちんと評価され、それが給与にも反映される。若い世代でも、成果を出せばそれなりのポジションに就けます。役員と現場の作業者が一対一で面談する機会もあるんですよ。声を上げれば、その声が届き、「やりたい」と言えば挑戦させてもらえる。私自身、いまは社名と一緒に作ったミッション・ビジョン・バリューを全社に浸透させることが、大きな使命でありチャレンジです。これからの会社を、一緒につくっていけたらうれしいです。